Blog of the T-shirt exhibition which a creator makes. Team『POW-WOW』project.
クリエーターの手によるTシャツ展『POW-WOW』のブログ / 2008.7.10〜16 吉祥寺リベストギャラリー創
こんにちは。
性懲りもなく、「GOGO!セルビアだより」のお時間です。
今年1月に、愛しのセルビア人歌手・マリヤちゃんの生家のあるクラグェヴァッツ州とゆーど田舎まで行ってきました。
きゃーマリヤちゃん~~~
首都ベオグラードでは若い人には英語が通じたんだけど、長距離バスのりばに着くやいなや「セルビア語一色」の世界になりました。
およそ10年にわたる戦争(民族紛争)と、98年にNATO(北大西洋条約機構)からの空爆を78日間うけて痛手をうけたセルビア。
その期間は「失われた10年」と言われ、当時の学生は満足に教育をうけられなかったと聞きます。
現在20代後半~30代前半の、本来なら働き盛りである人たちは、その影響を少なからず受けたはず。
現在のセルビアの経済がいまいちふるわず停滞しているのも、やはり戦争の余波を受けていることは否めないでしょう。
しかしな。
あんたはまだ若いやろ。
現役の学生やろ。
と、イケイケ日本人の餌食になったのが、クラグェヴァッツ行きのバスの隣席に座ったこの男子高校生。
写真では笑ってるけど、そうとうストレス感じてます。
「わたしは日本人だ 遠い国からきた」
「はあ」
「マリヤ・シェリフォヴィッチは偉大な歌手である」
「あ、ああ。そうっすかね」
「偉大である ナンバーワンである そうだろう」
「そ、そうっすね」
「わはははは わたしはおとといマリヤ本人に会ったのだ この新聞記事を見ろ」
「はあ。すごいっすね」
おい、それだけかい反応。
・・・・気に入らん。
しかしここではムチよりアメよの、というわけで日本から持参したサイコロキャラメルを渡す。
「これは日本の偉大なお菓子である 味わうがよい」
「はあ、ども」
ところが彼はサイコロキャラメルをそそくさと口に放り込むと、こともあろうにヘッドフォンを耳にさしこみ、音楽を聞き始めたではありませんか。
くっそー、こいつ、逃げやがったな。
わたくしの正義の血に火がつきました。だってね、人生の先輩は愛の親善大使として、未来ある若者に正しい国際交流を教える義務がありますもの。
これが国際問題に発展しかねないことを、東洋のおばちゃんが身をもって教えたらあ!
そこですかさずわたくしは、彼の耳からヘッドホンをズボッと抜きとりました。
「何聴いてんの おばちゃんに聴かせてみそ」
取り上げたヘッドホンから聞こえてきたのは、シャカシャカ・ヨーヨーヨー♪みたいな軽薄なラップ風の現代音楽です。
「けっ」
わたくしはすかさず自分の携帯プレイヤーを取り出し、彼のヘッドフォンのジャックをさしこみました。
「これがセルビアが生んだ偉大なる歌手マリヤ・シェリフォヴィッチの歌である」
「・・・・・」
「どうだ。すばらしいだろう 誇りに思うがよい」
「・・・・・・・・・・」
バスはゆく。
クラグェヴァッツまでの道のりは、およそ二時間。
マリヤは歌う。
「よりよき人生をわたしは求め続ける 歩いていく
誰もそれを邪魔することなんてできない」
自国が誇るマリヤちゃんの偉大さを、彼はこのひとときに思い知ることができたのです。
ビバ、国際交流。
「おまえ、むっちゃ困ってるやろ、むーっちゃいやがってるやろ、けけけけけ」と、後部座席から指をさして笑ってた、彼の友人。
性懲りもなく、「GOGO!セルビアだより」のお時間です。
今年1月に、愛しのセルビア人歌手・マリヤちゃんの生家のあるクラグェヴァッツ州とゆーど田舎まで行ってきました。
きゃーマリヤちゃん~~~
首都ベオグラードでは若い人には英語が通じたんだけど、長距離バスのりばに着くやいなや「セルビア語一色」の世界になりました。
およそ10年にわたる戦争(民族紛争)と、98年にNATO(北大西洋条約機構)からの空爆を78日間うけて痛手をうけたセルビア。
その期間は「失われた10年」と言われ、当時の学生は満足に教育をうけられなかったと聞きます。
現在20代後半~30代前半の、本来なら働き盛りである人たちは、その影響を少なからず受けたはず。
現在のセルビアの経済がいまいちふるわず停滞しているのも、やはり戦争の余波を受けていることは否めないでしょう。
しかしな。
あんたはまだ若いやろ。
現役の学生やろ。
と、イケイケ日本人の餌食になったのが、クラグェヴァッツ行きのバスの隣席に座ったこの男子高校生。
写真では笑ってるけど、そうとうストレス感じてます。
「わたしは日本人だ 遠い国からきた」
「はあ」
「マリヤ・シェリフォヴィッチは偉大な歌手である」
「あ、ああ。そうっすかね」
「偉大である ナンバーワンである そうだろう」
「そ、そうっすね」
「わはははは わたしはおとといマリヤ本人に会ったのだ この新聞記事を見ろ」
「はあ。すごいっすね」
おい、それだけかい反応。
・・・・気に入らん。
しかしここではムチよりアメよの、というわけで日本から持参したサイコロキャラメルを渡す。
「これは日本の偉大なお菓子である 味わうがよい」
「はあ、ども」
ところが彼はサイコロキャラメルをそそくさと口に放り込むと、こともあろうにヘッドフォンを耳にさしこみ、音楽を聞き始めたではありませんか。
くっそー、こいつ、逃げやがったな。
わたくしの正義の血に火がつきました。だってね、人生の先輩は愛の親善大使として、未来ある若者に正しい国際交流を教える義務がありますもの。
これが国際問題に発展しかねないことを、東洋のおばちゃんが身をもって教えたらあ!
そこですかさずわたくしは、彼の耳からヘッドホンをズボッと抜きとりました。
「何聴いてんの おばちゃんに聴かせてみそ」
取り上げたヘッドホンから聞こえてきたのは、シャカシャカ・ヨーヨーヨー♪みたいな軽薄なラップ風の現代音楽です。
「けっ」
わたくしはすかさず自分の携帯プレイヤーを取り出し、彼のヘッドフォンのジャックをさしこみました。
「これがセルビアが生んだ偉大なる歌手マリヤ・シェリフォヴィッチの歌である」
「・・・・・」
「どうだ。すばらしいだろう 誇りに思うがよい」
「・・・・・・・・・・」
バスはゆく。
クラグェヴァッツまでの道のりは、およそ二時間。
マリヤは歌う。
「よりよき人生をわたしは求め続ける 歩いていく
誰もそれを邪魔することなんてできない」
自国が誇るマリヤちゃんの偉大さを、彼はこのひとときに思い知ることができたのです。
ビバ、国際交流。
「おまえ、むっちゃ困ってるやろ、むーっちゃいやがってるやろ、けけけけけ」と、後部座席から指をさして笑ってた、彼の友人。
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POW-WOW project
能書き:
【POW-WOW】は2008年7月10から16日まで吉祥寺のリベストギャラリー創で開催する『クリエーターの手によるTシャツ展』のユニットです。
POW-WOWとは異なる種族間の会合を意味します。
これよりイベントまでの間、参加者がそれぞれの日常、あるいは作品の制作過程などをこのブログで発表していけるものとします。
■クリエーター?←
■リベストギャラリー様より←
■ワッチミー!TV!様より←
POW-WOWとは異なる種族間の会合を意味します。
これよりイベントまでの間、参加者がそれぞれの日常、あるいは作品の制作過程などをこのブログで発表していけるものとします。
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